東芝エレベータ

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製造業
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1967 年創業の東芝エレベータ社は、エレベーター、エスカレーター、動く歩道の設計、開発、製造、設置、保守を手がける日本企業です。 顧客層は幅広く、アジア全域の医療機関、ホテル、公共交通機関の駅、住宅、商業施設に向けて、人を移送する乗り物を提供しています。 台湾の高さ 508 メートルの超高層ビル「台北 101」に使用されている同社のエレベーターは、最大分速 1,010 メートルという世界第 3 位の速さを誇ります。 東芝エレベータ社は自社のサイバーフィジカル システム(CPS)を強化し、製造を最適化する理想的なソリューションを実現するために、Forge プラットフォームを利用しました。

課題

日本は長い間、主要プレイヤーとしてあらゆるテクノロジー分野をリードしてきましたが、製造業界のデジタル化は全体的に不十分と考えられていて、これが大きな課題となっています。 東芝エレベータ社の製品は、基本的に未完成の状態で現場の建物に搬入されます。 日々何千人もの人々を運ぶシステムの施工と設置を最適化するためには、搬入後の進捗状況をデジタル化して常時監視することがきわめて重要となります。 状況をしっかりと把握するためには、同社のチーム メンバーが実際に現場に向かう必要がありましたが、現場が海外ということも珍しくないため、ワークフローの効率低下や、コスト(とリスク)を伴う出張、最適とはいえないデータ フローが生じていました。  

そこで同社はデジタル化に向けた改善を進めるために、サイバーフィジカル システム(CPS)を構築し、実際の現場を仮想環境にデジタルで再現しました。 そしてエレベーターのライフサイクルと循環型のビジネス モデルを、デジタル手法で取得した大量の情報で相互接続しました。 これによって結果的に、設置、保守、運用を最適化し、チーム メンバーの出張を減らすことにつながりました。

こうして社内のワークフローは改善されましたが、クライアントとの間の調整を効率化する機能は存在しておりませんでした。 この課題を解決するカギとなったのが、Forge プラットフォームと強力な API でした。

東芝エレベータは Forge でいかに課題を解決したか?

一般的なエレベーター メーカーと同様に、東芝エレベータ社のシステムとワークフローも社内使用向けに設計、構築されており、用途はエレベーターに限定されていました。 しかしエレベーターの設計は、設置する建物のデータとの間で調整を行う必要があります。 同社の社内システムではこのワークフローが考慮されておらず、データがサイロ化されていました。  

効率的な外部向けシステムがないということは、クライアントとオンラインで連携する機会もほとんどないことを意味します。 クライアントとのコミュニケーションはメールや電話を介してばらばらに行われるため、どうしても遅れや誤解が生じがちでした。 チーム メンバーは現場に直接出向いてクライアントに紙の図面を手渡す必要があり、クライアントは受け取った図面でようやく最終的な製品の構想を理解し、その後図面をパートナーに渡してさらにレビューを行うという具合でした。 そして同社は、この不要な出張を削減できること、ワークフローを効率化する必要があることに気づきました。  

同社は Forge プラットフォームを活用して、内部で使用するデータを一元管理しつつ、設計情報を同期し、インターネット経由でクライアントと共有できるようにしました。 プロジェクト データはすべて Forge に格納し、仕様の定義に使用する営業用のコンフィギュレーター ツールや、CAD ツール(Revit、AutoCAD、Inventor)を搭載した設計システムとの間でデータを同期させました。 さまざまなシステム、部署、クライアントがすべて、Forge を通じてつながりました。

コンフィギュレーター ツールでレイアウトされた仕様から 3D モデルを作成する際には Forge Design Automation API を使用し、作成を自動化しています。 作成手順をバックグラウンドでまとめて処理できるようになったため、作業時間の大幅な節約につながりました。 また、仕様に加えられた変更はすべて、Forge 経由で Revit 建物設計ソフトウェアの設計モデルと図面に自動的に反映されます。 Forge Viewer は、設計の詳細や RaaS を、高品質なレンダリング イメージで視覚化するのに役立っています。  

クライアントはオンラインでデータにアクセスして要求を作成できます。 この要求は直ちに東芝の社内ワークフローで実行され、要求結果がシームレスにクライアントに返されます。 このオンラインのデジタル環境によって、透明性のあるリアルタイムのコラボレーションが実現し、チーム メンバーの出張を削減できたばかりでなく、オンデマンドのカスタマイズという新たな価値ももたらされました。  

同社の次のステップは、これまでに蓄積されてきた設計データを、現時点では縦割りに分断されている製造ワークフローに関連付けることです。 製品に関する問い合わせから販売、設計、製造、保守に至るまで、建物のライフサイクル全体のデータをデジタル形式で一元管理することで、データの効果を高め、業務効率を改善できると同社は考えています。

Forge による主な成果:

  • 3D モデルをバックグラウンドで自動作成し、時間を節約
  • プロジェクト データを一元管理することでデジタル コラボレーションを実現し、出張を削減
  • 「オンデマンドのカスタマイズ」という新たな価値を創出
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「Forge のおかげで、オンデマンドのカスタマイズという新たな価値をお客様に提供できるようになりました」- 東芝エレベータ社 取締役/幡野一尋氏

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MSUITE 社は Forge を活用して、製造プロセスの生産性向上/ステータス追跡ソフトウェアや、柔軟なクラウドベースのソリューションを、設備設計やモジュラー製造を手がけるクライアントに提供しています。